2021年1月24日日曜日

オーディオタイマー National TE65

 カセットデッキが順調に動くようになってから、

どうしてもこのデッキでエアチェックしてみたかったので、オーディオタイマーという

製品を購入しました。

右側のパネルにピンを刺して、ONとOFFの時刻を設定するという

なんともわかりやすいタイマーです。


しばらく使用していると設定した時刻より20秒後にONになってしまうので、番組のオープニング部分がどうしても切れてしまいます。

なんとか調整できないものかと思い分解してしまいました。

これが悲劇の始まり

メカ部分を開けた途端にバネでバラバラになってしまいます。

もうぐちゃぐちゃで訳がわかりません。


4時間近くこの難しいパズルを考えて、ようやく仕組みがわかり、戻すことができました。
仕組みがわかってもバネの反発で戻すのが難しいです。
この部分は大変なので二度と開けません笑

分解して気づいたのですが、このカムの位置で調整できました。
15分に一回、カムの凹みの部分が回ってきます。そのタイミングでピンがあるとON・OFFの動作をする仕組みになっていました。
これは分解しないと仕組みはわかりませんでしたが、メカ部分をわざわざ開けなくても、このカムの位置を調整しておけば
設定時刻より早めに動作させることもできるということです。
終了時刻はピンを遅めの時刻にセットしておけば良いだけです。

ということで調整して完成、動作確認を兼ねて深夜便を録音するとバッチリ時報の少し前から録音できていました。

TE65はパネルの印刷が弱いのか、ちょっと拭くと文字が薄くなりますそこだけ要注意です。

カセットデッキSONY TC-K61修理3

 前回も修理していたSONY TC-K61

カセットデッキSONY TC-K61修理2

https://sine-curve.blogspot.com/2021/01/sony-tc-k61_14.html

まだまだ修理が続きます。このデッキには正月から結構楽しませてもらっております。


新たに発覚した不具合は、レベルメーターが0VUより上に行かないこと、

最初は再生しているテープのレベルが低めなのかな?と思っていましたが、

録音でレベル合わせすると、0VU以上にならなかったので気づきました。


最初はレベルメーターのユニットを確認しましたが特に異常ありません。

はんだ不良なども無し


レベルメーター用のアンプ回路を見ると、足が黒くなっているオペアンプを発見
しかし交換しても改善しません。でも念の為交換しておきます。

ネットで探したサービスマニュアルを見ながら、テスターでメーターアンプ周りの電圧を確認すると電圧がかなり低いことに気がつきました。
サービスマニュアルがネットにあって良かったです。
原因は22Ωのヒューズ抵抗、2個でした。

ヒューズ抵抗なんて持ってないので、10Ωの抵抗を直列につないだものに
とりあえず交換すると、メーターも正常な状態になりました。
22Ωのヒューズ抵抗が手に入り次第元に戻すことにします。

ついでなので、電源周りとメーター周りの電解コンデンサも交換してしまいます。
取り外した部品です。いままでおつかれさまです。

塗装をしたフタを戻してとりあえず完成です。



2021年1月14日木曜日

カセットデッキSONY TC-K61修理2

 前回、修理したカセットデッキSONY TC-K61ですが、

カセットデッキSONY TC-K61修理

https://sine-curve.blogspot.com/2021/01/sony-tc-k61.html

しばらく使っていると、リールが回らないときがあります。

アイドラーゴムを綿棒で拭くと復活しますが、翌日再生するとまた滑っている状態です。

これは交換です。


外してみると固くなっていて、表面はツルツルです。

サイズは、外径約16mm, 内径約10mm, 厚さ約2mmでした。

内側には4点の突起があり、これで引っ掛かる構造です。


近所の金物店で水道用のパッキンを探しましたが、このサイズは見つからないので、作ります。


16mmと10mmのポンチで打ち抜きます。

左がもともとのアイドラー、右がポンチで打ち抜いてつくったアイドラーです。
突起は作れないので接着剤でくっつけて完成です。

実はまだ問題がありまして、テープを入れない状態で再生してもLchにノイズが出たままになっています。

底面のフタを開けてトランジスタの交換です。


まずは、ヘッドに接続されているLch初段のトランジスタ(Q103)を交換します。
外してみると足が真っ黒です。2SA836というトランジスタはよくこうなるらいいです。
この箱の形(よく見かけるカマボコ型ではない)をした2SA836は足の配置が逆なので要注意です。
秋月電子で売っている。2SA970に交換しましたが状況は変わらずノイズは消えません。

次のQ104を交換してみます。Q104は2SC1345だったので、2SC2240に交換します。
ノイズが消えました!
テスターでhFEを測定すると、23!
明らかにおかしいです。

Rchは症状が出ていませんが、バランスをとるため一応交換しました。
交換したトランジスタです。取り外したトランジスタのhFEも一応記載します。
Lch
Q103 2SA836 hFE:378
Q104 2SC1345 hFE:23 ←このトランジスタがNG

Rch
Q203 2SA836 hFE:350
Q204 2SC1345 hFE:400

2SA836は2SA970に、2SC1345は2SC2240に交換しました。

カセットを再生すると交換前はおかしかった左右のバランスも直っていました!

やはりまだまだ修理は終わりませんでした。続編があります。

カセットデッキSONY TC-K61修理3

https://sine-curve.blogspot.com/2021/01/sony-tc-k61_24.html


2021年1月7日木曜日

カセットデッキSONY TC-K61修理

 正月にハードオフに行ってみたら、いい感じのカセットデッキがあったので買ってみました。
SONY TC-K61です。
フロントパネルやつまみにアルミが使われていて頑丈そう

再生もバッチリでしたが、ちょっと汚れているのと、早送りと巻き戻しの音が大きすぎるので分解


スイッチ類の緑のサビはピカールで磨きます。

メカ部分にはプラスチック部品が多いので念の為シリコンオイルとシリコングリースを注油していきます。

注油しすぎたのか油が付きすぎて滑ってしまったので綿棒で拭き取っています。
摩擦が必要な部分に油がついてしまうと滑って動きません。

早送りと巻き戻し音もだいぶ小さくなりました。久々にカセットテープを聴くと意外と良い音で驚きます。

面白くなってしばらくいろんなカセットを聴いていると
再生してしばらくすると止まるようになってしまいました。巻き戻しや早送りもすぐ止まってしまいます。
カウンターを回しているベルトが伸びて空回りしているのが原因でした。
このデッキはカウンター部分の光センサーで回転を読み取っていて、停止した状態がしばらく続くと
回転を止める構造になっているようです。
奥の方の切り欠きのある部品が回転してそれを読み取っています。

TC-K55もメカはほぼ同じようなので、こちらのサイトを参考に千石電商に注文しました。

SONY Tapecoder TC-K55 ゴムベルト交換修理

http://emori.ddns.net/_Shin/_Craft/TC-K55_repair/index.htm


交換するとちゃんと動作しました。
しかしケースに戻して見るとモーターが回らない・・・
モーターが繋がっているケーブルを触るとモーターが動くことに気づき基板を裏返すとはんだクラックで接触不良になっていました。
ハンダ付けし直します。
写真のマイナスドライバー先の赤と書いてある部分です。

これで修理完了です。たまにはカセットテープも良いですね。

修理はこれで終わりませんでした。パート2があります。

カセットデッキSONY TC-K61修理2